30日 原油は続落、パレスチナ停戦交渉の進展期待で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べ19セント安の82.44ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同6セント安の88.34ドル/バレルと、いずれも続落している。
30日アジア時間午前の原油相場は続落。中東の地政学的リスクに対する警戒感が和らぎ、売りが先行している。イスラエルとイスラム組織ハマスは、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止へ向け交渉中。一部のメディアでは、ハマスがイスラエル側の提示した停戦案を受け入れる可能性があると報じられた。ただ、ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは、「短期停戦が実現してもパレスチナ情勢の先行きはまだ見通せない」と、警戒を緩めなかった。また、米国の利下げ開始が遅れるとの観測も相場の重荷。金融引き締めを背景とした景気後退とエネルギー需要の鈍化が連想されるとともに、「ドル高の進行が原油の売りにつながっている」(同氏)。米連邦準備制度理事会(FRB)は、4月30日~5月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。
日経平均株価は26日比637円61銭高の3万8,572円37銭で推移している。ドル円相場は1ドル=156.86円と、26日の17時時点(156.71円)と比べドル高・円安方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):182.01 (↑0.39)