10日 原油は続伸、WTI価格は節目近辺で押し目買い
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(2月限)は前日終値と比べ39セント高の72.63ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同36セント高の77.95ドル/バレルと、いずれも小幅続伸している。
10日アジア時間午前の原油相場は強含み。前日アジア時間から続く米株価指数の上昇を受け、景気回復による原油需要増が支援材料視されている。このほか、WTI価格が70ドル近辺までいったん下落したため、押し目買いから反発しやすい環境にあるとみられる。
サウジアラビア国営サウジアラムコが8日、アジアの長期契約者向けアラブライト原油の2月積み公式販売価格(OSP)を1バレルあたり2ドル引き下げた。原油需要減退を警戒し、WTI原油は8日欧米時間に70.77ドルまで売られている。もっとも、楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストによると、産油国で財政収支が均衡するために必要なWTI原油価格は約70ドルで、節目に近づくたびに反発を繰り返しているという。
また、リビア国内最大のシャララ油田が、地元住民の抗議活動により操業を停止しているなど、産油国の供給不安も「短期的に強材料として働いている」(吉田氏)。
日経平均株価は前日比620円50銭高の3万4,383円68銭で推移している。ドル円相場は1ドル=144.76円と、前日の17時時点(144.07円)からドル高・円安方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):161.40(↓2.70)