21日 原油は下落、イラン核協議の進展などで

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は17日終値と比べ1ドル9セント安の63.59ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同1ドル8セント安の66.88ドル/バレルと、いずれも下落。
 アジア時間21日午前の原油相場は、17日比でやや大きく切り下がっている。野村證券の高島雄貴エコノミストによると、週末にかけて対ロシア制裁緩和の可能性が浮上したことやイラン核合意の進展を背景に原油相場は弱含んでいるという。
 18日に、米国のルビオ国務長官はロシアとウクライナの停戦交渉について、進展がない限り米国は仲介から手を引く、と発言した。高島氏は「この発言がどちらに出るかは分からない」としつつも、「対ロシア制裁の解除に繋がる可能性がある」と指摘した。
 また、米国とイランは19日にイランの核開発をめぐる協議を行い、核合意に向けた枠組み作りを行うことで合意。23日、26日には再び協議が行われる予定だ。この内容を受けて、「イラン情勢は落ち着くと捉えられ、原油相場は下げで反応している」(同氏)という。
 日経平均株価は先週末比355円60銭安の3万4,374円68銭で推移している。ドル円相場は1ドル=140.91円と、先週末の17時時点(142.40円)と比べドル安・円高方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):145.52 (↑0.03)