26日 原油は反発、ベネズエラ産原油の供給不安と米在庫減で

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は前日終値と比べ28セント高の69.28ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)も同28セント高の73.30ドル/バレルと、いずれも反発している。
 26日アジア時間午前の原油相場は上昇。米トランプ大統領が24日にベネズエラから原油や天然ガスを購入する国に対し、25%の追加関税を課す大統領令に署名したことを受け、原油需給の引き締まりが懸念されている。これに加えニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは「米原油在庫が予想以上に減少したことが強材料視されている」と指摘した。米国石油協会(API)が25日に発表した3月21日までの週間統計で、原油在庫が460万バレル減少した。市場の事前予想では250万バレルの減少だったため、減少幅が想定よりも200万バレル以上増えたことが意識されている。
 また同氏は「ロシアとウクライナは黒海における停戦で合意したが、相場下落にはあまり寄与しなかった」と伝えた。「ロシアは現在の戦況に影響のない部分しか停戦に合意していない。さらに実行力のある停戦が実現してもロシア産原油の供給量が大幅に増加するわけではないため、需給を緩和させる効力は強くない」(同)。
 日経平均株価は前日比158円9銭高の3万7,938円63銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.13円と、前日17時時点(150.73円)と比べドル安・円高方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):161.92 (↑0.49)