15日 原油は反発、API在庫統計が事前予想よりも減少

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(2月限)は前日終値と比べ9セント高の77.59ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同1セント高の79.93ドル/バレルと、いずれもわずかに反発している。
 15日アジア時間午前の原油相場は小幅高。米国石油協会(API)が14日に発表した週間在庫統計で、原油が前週比260万バレル減と市場の事前予想を上回る減少幅だったため、「需給引き締まり観測が台頭している」(エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)=野神隆之首席エコノミスト)。また米政府のロシアに対する追加制裁によって中国、インドがロシア産原油を輸入しにくくなるとの見方から、主要な需要国で中東産原油への引き合いが強まる可能性も強材料視されている。
 ただAPIの週間統計でガソリンやオクラホマ州のクッシング原油、軽油などの在庫は事前予想を上回る増加幅だったため、同氏は「米国の需要が低調との見方もある」と伝えた。さらに米国のロシアに対する追加制裁の影響はそこまで大きくないとみる向きがあり、市場では様子見機運が台頭。このため原油相場は強気一辺倒ではないようだ。
 日経平均株価は前日比135円38銭高の3万8,609円68銭で推移している。ドル円相場は1ドル=157.91円と、前日17時時点(157.53円)と比べドル高・円安方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):176.29 (↑2.41)