12日 原油は続伸、EIAの需給引き締まり見通しを受け

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(4月限)は前日終値と比べ47セント高の66.72ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同44セント高の70.00ドル/バレルと、いずれも続伸している。
 12日アジア時間午前の原油相場は一段高。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは相場上昇の要因として、米エネルギー情報局(EIA)が発表した短期エネルギー見通しで供給引き締まり懸念が示されたことを挙げた。「経済制裁によってイランやベネズエラからの原油供給が絞られる恐れがあることが材料視された」(同氏)ようだ。またイエメンの武装組織フーシ派が紅海やアデン湾でイスラエルに関連する船舶への攻撃を再開すると発表したことも、市場のセンチメントを強気に振れさせている。
 ただ同氏は、「原油相場の上げは持続しない」とも指摘している。米石油協会(API)が発表した週間在庫統計で、米国の原油在庫が事前予想を上回って増加したことを受け、米国の供給潤沢感が台頭。さらに米国が輸入する鉄鋼製品およびアルミ製品に25%の関税を課すことを決めたことから世界経済の減速懸念が強まり、世界的なエネルギー需要の減少が懸念されている。
 日経平均株価は前日比64円56銭高の3万6,857円67銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.95円と、前日17時時点(146.92円)と比べドル高・円安方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):158.77 (↓1.70)