25日 原油はわずかに反落も方向感に乏しく

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(1月限)は先週末終値と比べ14セント安の71.10ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同16セント安の75.01ドル/バレルと、いずれもわずかに反落している。
 25日アジア時間午前の原油相場は小幅に反落。ただ、ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストによると、強弱材料が混在した方向感のない値動きのようだ。23日に発表された11月の米購買担当者指数(PMI)速報値は55.3と、2022年5月以来の高水準を記録した。トランプ次期米政権に対する期待感が米国の景気回復観測を強めている。さらに次期米財務長官に比較的関税引き上げに否定的なスコット・ベッセント氏が就任することが決定。これにより米国のインフレが抑制されるとの見方が台頭し、ドル安による原油の買いが進んでいる。
 一方、25日アジア時間午前にレバノンの親イラン組織ヒズボラとイスラエルが停戦合意間近と伝えられたことで、地政学的リスクの後退から原油相場に下方圧力が加わっている。これに加え、「先週末の相場の上げ幅が大きかったことで、利益確定の売りも見られる」(同氏)ようだ。
 日経平均株価は先週末比529円57銭高の3万8,813円42銭で推移している。ドル円相場は1ドル=153.67円と、先週末17時時点(154.73円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):170.25 (↑1.24)