9日 原油はまちまち、利益確定売りも株高が支援材料に
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は76.19ドル/バレルとなり、前日終値から変わらず。インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(10月限)は同2セント安の79.14ドル/バレルとなり、まちまち。
9日アジア時間午前の原油相場は小動き。前日までの3営業日続伸を受け、利益確定売りが出ている。イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争に関し、仲介国が停戦交渉を再開するよう求めており、イスラエルは交渉団を派遣する意向。他方で、ハマス側は最高指導者が殺害されたばかりだ。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「ハマスの出方が分からず、中東情勢は様子見姿勢が強い」とした。
一方で、前日の米株価上昇の流れを引き継ぎ、アジア時間で日本や韓国、中国などの株価指数も軒並み上昇。野神氏によると、経済減速により原油需要が減退するとの懸念が和らいでいる。
なお、中国が9日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)は、いずれも事前予想よりも若干良好だったが、「持続的に相場を上昇させるほどではない」(野神氏)。
日経平均株価は前日比577円56銭高の3万5,408円71銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.22円と、前日17時時点(145.86円)と比べドル高・円安方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):169.09 (↑1.35)