17日 原油はAPI統計を受け小反発、中国の景気懸念が重荷
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(8月限)は前日終値と比べ10セント高の80.86ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)も同10セント高の83.83ドル/バレルと、いずれも小幅反発している。
アジア時間17日午前の原油相場は小幅反発。米国石油協会(API)が16日に発表した週次統計で、原油在庫が減少したことを受け、需給逼迫感から上昇している。
ただ、上げ幅は限定的だ。楽天証券の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)は、「中国の先行きに対する悲観的な見方が広がっている」と指摘した。中国国家統計局が15日に発表した同国の実質国内総生産(GDP)が事前予想を下回ったことで、中国の景気低迷への懸念が拡大。中国の株価指数も低迷し、原油相場の重荷となっている。
吉田氏は「中国の景気回復の兆しが見えてくれば、原油相場は反転の可能性もある」と述べ、月末に公表される同国の製造業景況感指数(PMI)を注目点に挙げた。また短期的には、17日欧米時間の値動きに注目しているという。
日経平均株価は前日比75円53銭高の4万1,350円61銭で推移している。ドル円相場は1ドル=158.45円と、前日の17時時点(158.50円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):181.85 (↓2.16)