8日 原油は下落、利益確定売りやガザ停戦交渉で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(8月限)は先週末終値と比べ38セント安の82.78ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同20セント安の86.34ドル/バレルと、いずれも続落している。
アジア時間8日午前の原油相場は先週末の流れを引き継ぎ、弱含み。5日に公表された米国の雇用統計では、失業率が事前予想に反し前月から0.1ポイント上昇し、4.1%となった。また平均時給は前年比3.9%上昇で賃金の伸びは鈍化した。野村證券経済調査部の高島雄貴エコノミストは「雇用統計の弱い内容を受け、当初は為替のドル安と株高を招いたが、その後は利益確定売りに押されている」と述べた。またイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉が進んでおり、原油先物の売りが誘われやすかった。
高島氏は長期的な注目点として、米大統領選を指摘。「先日の討論会で再びトランプ氏に注目が集まった。トランプ大統領が誕生し、脱・環境対応政策を取れば、原油の供給量が増えて価格が下落しうる」と同氏は述べた。
日経平均株価は先週末比73円29銭高の4万985円66銭で推移している。ドル円相場は1ドル=160.40円と、先週末の17時時点(160.77円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):188.27 (↓0.15)