28日 原油は上昇、ポジション調整の買いで

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は24日終値と比べ1ドル7セント高の78.79ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は前日終値と比べ同10セント高の83.20ドル/バレルと、いずれも上昇している。

28日アジア時間午前の原油市況は堅調に推移。週明け27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)は、メモリアルデーのため休場だったが、24日比でWTI原油先物相場は急伸している。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は「27日米国市場は休場だったため、特段の材料はみられないが、ポジション調整の買いが進んでいる」と指摘した。このところ下落を受けて、売られ過ぎの見方が台頭し、安値拾い買いが優勢となっているようだ。また、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は24日、閣僚級会合を6月2日にオンラインで開催すると発表。市場では現行の減産政策を延長するとの見方が大勢を占めており、「引き続き強材料視されている」(同氏)。なお、イスラエルとエジプトの部隊が27日、パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所で衝突。エジプトの兵士1人が死亡しており、OPECプラスの会合を控えるなか、中東情勢を巡る地政学リスクが再び高まっている。

日経平均株価は前日比76円19銭安の3万8,823円83銭で推移している。ドル円相場は1ドル=156.73円と、前日の17時時点(156.92円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):181.58 (↑1.29)