20日 原油は小幅上昇、中国の景気回復に期待

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べ17セント高の80.23ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同25セント高の84.23ドル/バレルと、いずれも小動き。

20日アジア時間午前の原油取引相場はわずかに続伸。週明けも堅調な値動きを見せている。この日の相場について楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは、ドル相場の反落によるドル建て商品の割安感から、原油に対しても買いが先行していると指摘。また、中国マーケットの強含みも大きな要因だと言う。中国国家統計局が17日に発表した4月の鉱工業生産は、前年比6.7%増加。3月の同指数4.5%増から加速を見せた。これに対し吉田氏は、「2023年以降、原油市場の下落圧力として中国の市場不安が根強かった。同指数により、回復の兆しが見られた」と続けた。

今後の値動きについて、5月31日発表予定の同月の製造業購買担当者指数(PMI)から見る「中国経済の景気動向に注目が集まる」(同氏)。あわせて6月1日に開催が予定されるJMMCに対しては「自主減産の延長をするか否かが、今後の市場の指標になる」と見方を示した。

日経平均株価は前日比517円53銭高の3万9,304円91銭で推移している。ドル円相場は1ドル=155.88円と、前日の17時時点(155.82円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):179.18 (↑3.17)