13日 原油は下落、米国金利高止まりと経済減速懸念が重石

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は先週末終値と比べ37セント安の77.89ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同41セント安の82.38ドル/バレルとなり、いずれも続落している。

 13日午前の原油相場は軟調。米政策金利の引き下げが先送りになるとの見方が優勢になっているほか、米国経済減速も懸念されている。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、米国内の金融関係者から「金利の引き下げは時期尚早」との発言が出ており、先週末から米ドルの上げ基調が続いている。

 また、米ミシガン大学が10日に発表した5月の消費者調査の結果によると、消費者信頼感指数は、67.4(速報値)と、6カ月ぶりの低水準に沈んだ一方、1年先の物価上昇率の予想を3.5%とした。これらを受け、米国経済は減速も、物価高は続くとの観測が台頭。原油相場に下方圧力を加えている。

 一方で中東やロシアとウクライナを巡る地政学的リスクが残っている。野神氏によると、原油供給に対する不安感が相場を下支えしているといい、急落には至っていない。野神氏は足元の値動きについて「10日から下落し続けており、売られ過ぎではあるが、安値拾いが入るには材料難だ」と付け加えた。

日経平均株価は先週末比38円98銭安の3万8,190円13銭で推移している。ドル円相場は1ドル=155.81円と、先週末の午後5時時点(155.69円)と比べドル高・円安方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):178.90(↑0.05)