2日 原油は反発、値ごろ感と米株価指数の上昇で

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べ32セント高の79.32ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)も同32セント高の83.76ドル/バレルと、いずれも反発している。

 アジア時間2日午前の原油相場は上昇。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは「値ごろ感に加え、米国主要株価指数の反発が要因」と指摘する。1日の取引ではWTI原油先物の終値が80ドルの節目を割った。このため、WTI原油先物に割安感が生まれ買いを誘っている。また、1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、バランスシート縮小のペースを減速することが明らかになった。吉田氏は「バランスシートの縮小は金融引き締め要因だが、そのペースを減速させることは緩和的な側面がある」と指摘。これを受けてNYダウ先物など米国株価指数が反発し、株と同じリスク資産の原油も上昇している。

 目先の注目点として同氏が挙げたのが、3日に発表される米国の雇用統計だ。「雇用統計の結果が強ければ、原油相場は一段安となり得る。反対に結果が弱ければ反発する可能性がある」(同氏)。

日経平均株価は前日比9円31銭高の3万8,283円36銭で推移している。ドル円相場は1ドル=156.12円と、前日の17時時点(157.89円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):182.99 (↑0.84)