26日 原油は続伸、ロシアの供給減や中東の地政学的リスクで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は前日終値と比べ26セント高の82.21ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同23セント高の86.98ドル/バレルと、いずれも続伸している。
26日アジア時間午前の原油相場は一段高。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは、「昨日の海外時間にかけて、強材料が相次いで出てきたことが現在も影響視されている」と伝えた。ウクライナがロシアの製油所にドローンやミサイルで攻撃を続けており、これによってロシアの製油所稼働率が半減。またロシア政府は、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」で合意した減産目標を達成するため、ロシア石油企業に4~6月期の減産を指示したことも強材料視されている。さらに、米国が国連安全保障理事会でパレスチナ自治区ガザでの即時停戦を求める決議案に拒否権を行使しなかったことに反発し、イスラエルは訪米を中止すると表明した。これによって民間人の保護や人道支援に関する議論が後退する可能性が浮上し、中東の地政学リスクの高まりが懸念されている。
日経平均株価は前日比97銭安の4万413円15銭で推移している。ドル円相場は1ドル=151.29円と、前日17時時点(151.33円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):175.08 (↑0.11)