29日 原油は小幅続落、米原油在庫の大幅増を受け

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(4月限)は前日終値と比べ5セント安の78.49ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(4月限)は同9セント安の83.59ドル/バレルと、いずれもわずかに続落している。

29日アジア時間午前の原油相場は軟調に推移。米石油協会(API)が27日に発表した週間統計および、米エネルギー情報局(EIA)が28日に発表した石油週報で、原油在庫の増加量が市場予想を大きく上回ったことが下押し要因とみられる。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)は、「在庫の大幅増加で原油消費量の減少、延いては米国の景気後退への懸念が強まっている」と述べた。

ただ、現行相場は28日アジア時間午前時点と比べるとほぼ横ばい。同氏は、「石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が自主減産の延長を検討しているとの情報が、米在庫の大幅増による下げを相殺している」と指摘した。

日経平均株価は前日比241円31銭安の3万8,966円72銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.01円と、前日17時時点の150.75円と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):171.05 (↓1.71)