29日 原油は続伸、中東情勢の悪化が供給不安の材料に

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は先週末終値と比べ23セント高の78.24ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同18セント高の83.73ドル/バレルと、いずれも続伸している。
29日アジア時間午前の原油相場は続伸。中東情勢の緊迫化を背景とした地政学的リスクが意識され、買いが先行している。中東アデン湾のイエメン沖で26日、親イラン武装組織フーシ派が、同海域を航行していた大手資源商社トラフィギュラのタンカーを攻撃した。28日には、ヨルダン北東部で米軍拠点が武装勢力によるドローン攻撃を受けるなど、「中東情勢の悪化が供給面の不安につながっている」(楽天証券経済研究所=吉田哲コモディティアナリスト)。また、米株価の底堅さが同じリスク資産の原油買いにつながっているようだ。市場関係者らは、30~31日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で、「早期利下げに関する言及があるかどうか」(同氏)に注目している。2月1日に開催される、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の合同監視委員会(JMMC)も重要なイベントだ。
日経平均株価は先週末比363円31銭高の3万6,114円38銭で推移している。ドル円相場は1ドル=148.21円と、先週末の17時時点(147.78円)と比べドル高・円安方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):168.44 (↑1.42)