21日 原油は反落、EIA在庫の増加やアジア株の下落で

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(2月限)は前日終値と比べ39セント安の73.83ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(2月限)は同44セント安の79.26ドル/バレルと、いずれも反落している。

21日アジア午前時間の原油市況は反落。紅海上で親イラン武装組織フーシ派の船舶攻撃活発化を受け、石油供給への不安感がくすぶる反面、複数の弱材料が散見され、市場のセンチメントは弱気に振れている。

米エネルギー情報局(EIA)が20日に発表した統計によれば、先週末15日までの1週間で原油在庫が290万バレル増加。市場の事前予想は230万バレル減だった。さらに、20日の米株式相場は3営業日連続で堅調に推移したため、高値警戒感が意識され急落。このため、21日アジア主要株価指数は軒並み下落しており「原油相場に下落圧力を加えている」と、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは指摘した。現時点での日経平均の下げ幅は500円を超えており、リスク資産である原油も売りが優勢となっている。なお、目先の相場については「下値が限られる展開となる」と野神氏は指摘。引き続き紅海の治安悪化による石油供給への懸念が強材料となるもよう。

日経平均株価は前日比526円83銭安の3万3,149円11銭で推移している。ドル円相場は1ドル=142.87円と、前日の17時時点(143.55円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):165.71 (↑2.38)