27日 原油は反発、中東情勢への懸念が根強く

11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ76セント高の83.97ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同87セント高の88.80ドル/バレルと、いずれも反発している。

アジア時間27日午前の原油相場は堅調。イスラエルがイスラム組織ハマスへの地上攻撃を延期と伝えられていたものの、ハマスへの地上攻撃は完全には停止されておらず、戦闘が継続しているようだ。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「中東情勢の悪化に拡大余地がある」と述べた。

イランのアブドラヒアン外相は26日、ガザ地区での戦闘継続に対し、米国へ警告した。米国とイランの関係が悪化すれば、「ペルシャ湾岸地域のイラクやイエメンの情勢も不安定になりかねない」(同氏)。タンカー輸送が困難になる可能性が示唆されており、エネルギー供給懸念が根強く残っている様子だ。

日経平均株価は前日比466円91銭高の3万1,068円69銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.29円と、前日の17時時点(150.47円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):177.94 (↑1.90)